この場を借りて、すみません!~二人のNさんへ~

  「これから、本格的にゴルフを頑張ります!」と前向きなNさんのオーダークラブを造らせて頂いたときの話です。アイアンの5番~PWの7本の注文でした。

 試打をして頂いた結果、はっきりとした判断ができなかったので、「お任せします!」と一旦は、全面的にお任せ頂きました。

 しかし、その後、個性的なNさんは、「せっかくなら、誰も持っていないような斬新なクラブにしたいのですが・・・?」と・・・

 私は、性能が良くても、あまり変わった(斬新な)材料(パーツ)を使用するのは好きではないのですが、Nさんとは親しくさせて頂いている関係でもあり、個性的な性格も知っていたので、「わかりました!」と・・・

 後から考えると、この返事がいけなかったのか・・・?

 シャフト、ヘッドは私の納得の範囲で、Nさんの希望、要望通りの材料(パーツ)で決まりました。

 この時点でグリップは、オーソドックスなものに決まっていたのですが・・・

 シャフトは在庫があり、直ぐに用意できたのですが、ヘッドは重量を指定した為、別注となり1ヶ月ほどの時間を要しました。

 この間に、「せっかくなら!」といった気持ちが、グリップを新作の斬新なデザインのものに変更する事に・・・

 シャフトはやや軽量タイプで、バット側(グリップ側)が太いシャフトに決まっておりました。

 Nさんはあまり手が大きい方ではなかったので、グリップの肉厚ができる限り薄いものを使いたかったのですが、変更したグリップは、サイズが一種類しかないものでした。

 「これを使うと、少し、太くなってしまいますが、どうしましょうか・・・?」

 「グリップの太さは慣れますよ~斬新なのでいきましょう!」

 となり、先日、完成し、お渡し出来たのです。

 ところが、Nさんが、1ラウンドされた直後に「グリップが太くて、バックスイングが上手くできない!」

 とメールが・・・

 後日、手のサイズに合ったグリップに変更したのでした。

 もう一人のNさんは、数回の試打の後に、アイアン10本のリシャフトをして頂きました。

 その際に、グリップ交換もして頂きました。

 グリップに関しては、自分なりのこだわりを持った方でした。

 グリップの材質(素材)、バックラインの有・無、太さ(サイズ)までは、Nさんの要望、希望通りで、私も納得できる内容でした。

 Nさんのこだわった部分は、挿し方(向き)でした。

 選んだグリップはバックライン有りでした。

 スクエアー(真っ直ぐ)にバックラインがあるものを握ると、フェースが左を向いてしまうので、オープン(スライス、開いて)にグリップを挿すようにとの要望がありました。

 オープンに挿すことの意味を理解は出来たのですが、どのくらいのオープンか?(度合い)もあるので、1本だけNさんの目の前で挿すことにしました。

 「もう少し・・・もう少しかな・・・?・・・こんな感じでOKです!」と、私の想像以上に開いたグリップの挿し方になったのですが・・・

 さらに、「ウッド3本も、同じ様に・・・」と・・・

 合計13本を、要望通りの挿し方で完成させ、お渡ししました。

 数週間が経った先週土曜日、Nさんがバッグを担いでやって来ました。

 「すみません~やっぱり・・・・」と・・・

 13本を真っ直ぐに挿し換え、翌日、お渡ししました。

 二人のNさんは「勉強になりました!」と

 私も「勉強になりました!」と

 お任せいただいた仕事は、お客様のご要望を十分に理解して、1度で仕上げるべきでしょう。

 ですが私は、お客様と幾度も話しを繰り返して造り上げるクラブには、「重み」ができて、大好きなのです!