2002年、最後のお客様、MDさんのお話し(2)

 年明け早々(1月2日、3日)に、練習場で試打をして頂けた様で、試打結果をメールで報告して頂いていました。

 MD さんの試打を終えての感想は「軽量(90g、100g、110g)のシャフトは、球が軽く、吹き上がる感じで、現在のシャフトは強い球が打て、軽量は合わない事が分かった。P社の120gのシャフトは振りやすく、悩んでいます。重さに関しては、現在の重さが合っているが、硬さは硬過ぎる?様なのですが?」と言う様な内容でした。

 現在のシャフトが全く合わないとは感じていない様子でしたので、私が出した答えは「(現在のクラブを)番手をずらして組み直しましょう!」でした。

 3番アイアンに入っているシャフトを4番アイアンに挿し換え、4番アイアンに入っているシャフトを5番アイアンに挿し換え、順番にシャフトをずらしてやると、3番アイアンのヘッドとLWのシャフトが余った状態で、振動数が少なく(4~5cpm)なった、4番アイアンからLWまでの10本セットが出来上がるからです。

 MDさんの答えは「それでいきましょう!」でした。

 「鉛はバックフェースに貼っても宜しいでしょうか?」の質問にも「見た目は気にしません!(Mさんとは違いますから!)」と言って頂き、さらに、グリップも新品を使うことになり、完璧な10本セットを組み立てる段取りが出来たのでした。

 早速、ばらし、ヘッドの重量を測ると、やはりピッチがバラバラでした。

番手 P A S L
重量(g) 246.6 253.2 259.5 269.2 274.1 284.0 296.3 298.3 305.0 307.
ピッチ 6.7 6.3 9.7 4.9 9.9 12.3 2.0 6.7 2.5

 ここで、問題が発生しました! ばらす前に計測したバランスでPWだけが、やたらと重たかったのですが、ばらしてもバランサーらしき物(鉛や真鍮)は出てきませんでした。単に、PWのヘッド自体が重かった(9番とPWの重量の差があり過ぎた)のでした!

 PWのヘッドに穴を開け重量を下げるか、PWのヘッド重量に前後を合わせるか、どっちが良いのかを考えた(相談した)結果、シャフトの硬さからして重めのバランスで仕上げるのが良いと判断し、PWを基準に他のヘッド全てに鉛を貼る事で解決しました。

 ここまで来れば、後はシャフトの方向を考え、シャフトを挿し、ロフト、ライ角を調整し、長さを揃え、グリップを入れ、最後にバックフェースに鉛テープを貼って終了です。

 仕上がりは、打ち合わせ(予定)通りで、数値の綺麗に並んだスペック表が出来ました。翌日、スペック表を添えて、クラブを送りました。

 その後、1ラウンドと練習場で打った結果をメール頂きました。

 「バッチリです!・・・こんなに変わるとはビックリです!・・・(中略)・・・今までにない球が打てます!」と大変嬉しい報告がありました。

 2003年、最初の仕事が満足して頂け、嬉しく思ったのでした!